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1990年代の機械式時計ブーム~チューダーのクロノタイムとロレックスのサブマリーナ

1990年代の時計ブーム~チューダーのクロノタイムRef.79160・79170とロレックスのサブマリーナ

個人的に、万年筆と同様に腕時計も集めていた時期がある。この25年の間に高級時計といわれる時計をいくつか使ってきたが、今手元にある時計は、チューダー(チュードル)(TUDOR)のクロノタイム(Ref.79160、Ref.79170)ロレックス(ROLEX)のサブマリーナデイト(Ref.16610)ノモス(NOMOS)のタンジェントである。

1980年代はクオーツ時計が時計市場を席巻し、機械式時計は衰退の一途を辿っていた。その反動で、1990年代は世界的な機械式時計ブームの時代であった。このあたりはネットを検索すればいろいろな記事を読むことができる。この1990年代の時計ブームのなかで、松山猛氏が1994年に『おろろじ』風塵社を刊行している。この本については、こちらの記事(世界最高峰の機械式時計の世界を松山猛氏が解説する『おろろじ』)を参照されたい

1990年代の機械式時計ブーム

1990年代に就職したとき、職場に時計好きの先輩が大勢いて、職場には腕時計特集の雑誌(『ビギン』『モノマガジン』など)や図鑑オロロジなどがたくさんあった。昼休みに雑誌を見たり、先輩たちの話を聞いていて、それまで全く興味がなかった腕時計に関心を持つようになった。職場には、結構なマニアがいてエタ(ETA)社のムーブメントやロレックスの歴史のことを解説してくれる人もいた。でも、当時は「かっこいいな~」と思いながら雑誌を眺めている程度の関心だった。時計が大好きで、ムーブメントやケース、歴史を一生懸命勉強したわけではないので、この記事でクロノタイムやサブマリーナについて何か目新しい情報を提供することは到底できない。この記事は今手元にある時計についての個人的な備忘録である。

ロレックスとチューダーの時計

下の写真は、左からロレックスのサブマリーナ、チューダー(チュードル)のクロノタイム、 Ref.79160Ref.79170 である。

ロレックスのサブマリーナ、チューダー(チュードル)のクロノタイム

チューダー(チュードル)のクロノタイム

チューダーのクロノタイム

チューダーのクロノグラフは、1970年代に登場したそうだ。このRef.79160Ref.79170は1980年代後半から90年代半ばにかけて生産されたものであり、ケースは通称「カマボコケース」と呼ばれる。ケースサイドがフラットで厚みがあり、無骨だと言われているものだ。ただ、いい意味で存在感はあると思う。初めてつけたときはかなり分厚く感じたが、すぐに慣れた。このモデル以降のクロノタイムのケースは、いわゆる”洗練されたケース”になったそうだ。無骨から洗練へと、クロノタイムのコンセプト自体に変更があったのであろうか。
また、このモデルには前期型後期型があるそうだ。前期文字盤は、「カレンダー表示に枠がある」「T SWISS T表記」「インデックスバーの形が台形」であり、後期文字盤は、「カレンダー表示に枠がない」「T SWISS MADE T表記」「インデックスバーが長方形」らしい。このあたりの詳細は、時計好きの方々がネットで解説してくれているのでそちらを参照されたい。上の写真のクロノタイムはいずれも後期型である。

4期にわかれるクロノタイム

クロノタイムは大きく分けて4期に分かれるそうだ。Ref番は第1期:94xx系第2期:791xx系第3期:792xx系第4期:792xxP系である。

1990年代前半はちょうどクロノタイムの第2期にあたり、791xx系全盛の時代である。このモデルは1990年代の中頃には20万円前後で販売されていたと記憶している。同じ頃、ロレックスのデイトナは最も安価な店舗では70万円弱だったと思う(確か消費税は3%だった)。職場の先輩が買うか悩んでいた。当時からデイトナは人気であったが、個人的にはデイトがあるクロノタイムの方が安くていいなと思ったものだ。当時は単純に、デイトがあるほうが、ムーブが複雑で面白いだろうと思った。知識がないので、なんとなく。高価なムーンフェイズ付きの時計も人気があった。当然ではあるが、当時の私には70万円の時計は買えなかった。買ったとしても、あの年代では普段使用することはできなかったであろう。いまでも、デイトナをつけるようなことはあまり想像できない。今や購入する気になれないほど高額だ。20代の自分としては、時計に使える金額(趣味にだせる金額)は20万円台が精いっぱいであった(当時すでにバブル経済は崩壊していた)。最近はこのモデルの中古価格は40万円台~になっているようだ。当時は、日常的に使用しようと思って購入して、今のように価格が上がるとは思っていなかったので、ギャランティーカードやボックス、冊子などの付属品は一部を除いて残ってはいない。そのようなものにまったく価値を置いていなかった。持っていればよかったと思うが、まあ今でも売るつもりもないので関係ない。

手元にあるRef.79160ホワイト/ブラックのダイヤルであり、Ref.79170ブラック/ホワイトのダイヤルである。Ref.79160はプラタキベゼル、Ref.79170は回転ベゼルである。Ref.79180はステンレスベゼルだが、こちらのモデルは手元にない。当時、ダイヤルの色は白と黒にこだわったものである。

Ref.79160はプラタキベゼル、風防はプレキシガラス(アクリル樹脂)なので非常に傷がつきやすい。所有するRef.79160のベゼルと風防は傷だらけで、周りの人から見ると、”なんか古い時計しているな”と思うであろう。ただ、プラスチックを何十年も使っていれば当然傷だらけになる。ベゼルや風防の交換をすればよいのだろうが、ベゼルの傷にも思い出があるものであるから、交換はしていない。今、79160のパーツがあるかどうかわからないが。まあ、交換はいつかすればよいと思っている。

Ref.79170は回転ベゼルである。ほとんどベゼルを回転させて使用することはない。ただ、非常にスムーズに回転する。ホワイトダイヤルのRef.79160ばかり使用していたので、こちらは年数が経っているわりにきれいな状態で現在に至っている。

Ref.79160 プラタキベゼル

791xx系のブレスは3連。

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Ref.79170 回転ベゼル

回転ベゼルの79170である。使用頻度のわりに傷が少ない状態だ。

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Ref.79180を入手すれば全モデル所有となる(前期・後期を無視すれば)が、生産が終了してから時間がたち価格が高騰していて手に入れることは難しいようだ。

人気の理由はロレックスパーツが多く使われているという点にあるようだ。これらのモデルには、ロレックスのリューズ&カマボコケースチューダー製の3連オイスターブレスレットWネーム。この後期モデルのブレスレットは、盾マーク3連+シングルロックである。確かに3連と5連のブレスレットは好みの分かれるところと思われる。個人的にはケースよりもこちらの差が大きく感じる。このモデル以降のRef.79260型は、5連ブレスであり、カマボコケースではないらしい。洗練されたケースと聞くが、手にしたことがないので細かい違いはわからない。

ロレックスのパーツ

ロレックスの王冠マークの入ったリューズ

左端がサブマリーナである。ケースの厚さの違いがわかる。

▼ロレックスサブマリーナのリューズ

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▼チューダーのクロノタイムのリューズ

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裏蓋の刻印

裏蓋には”ORIGINAL OYSTER CASE BY ROLEX GENEVA”という刻印
このモデル以降はロレックスパーツが使われなくなったらしい。

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カマボコケース

分厚く・武骨ゆえに人気があるようだ。この写真はRef.79160である。写真でみると風防もケースも傷だらけ。20年以上、普段づかいしているとこうなるのは仕方がない。ただ傷だらけであるが、愛着があるせいか普段は気にならない。

ロレックスのサブマリーナデイト

このモデル(16610)はもはや解説する必要はないだろう。ダイバーズウォッチの定番。回転ベゼル、インデックスドット、オイスターベルト。デイトの有無により2種類がある。こちらも1990年代に購入。個人的にはデイト付が好きなのでこちらを選んだ。当時でもデイトの有無によって価格差はあったが、今ほどではなかったような気がする。当時の価格は20万円台だったと記憶している。現在は、かなり高額になっていようだ。

現行モデル(116610LN)とは、針の太さ、インデックスの大きさ、リューズガードの大きさ、ラグ(ベルトを固定する部分)に違いがあるそうだ。ロレックス好きの方のサイトで詳しく比較がされている。並べてみるとそれなりに違っている。ただ、この差(進化)をどうとらえるかは人それぞれ。現在、旧モデルも数多く販売されているので、気に入ったほうを購入すればよい。ただ、現行モデルは高い。

この時計は20年以上の使用のなかで2回ほど止まってしまった。2回目は2016年の夏だ。ゼンマイが切れたらしい。修理のたびに愛着はますが、なかなか手がかかる時計であることも確か。このときの修理をお願いした職人の方に時計全体の内部チェックしてもらった。大きな問題はなく、まだまだ長く使えるということだった。何とか、動く状態で次の所有者にたどりつけそうだ。

サブマリーナデイト

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サブマリーナの裏蓋(刻印なし)

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ブレスレットは3連+ダブルロック

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あらためて写真で見ると、ブレスには多数の傷があることがわかった。が、普段はまったく気にならない。

感想

1990年代を中心に、自分と時計のかかわりを思い出しながらこの記事を書いてみた。その途中で普段は思い出すことはない当時の職場の先輩たちのことも懐かしく思い出された。時計というモノをきっかけにして当時の記憶がよみがえってきたのだろう。

この記事では、若い時に購入した時計について書いてみたいが、実は最近はあまりこれらの時計を使っていない。最近は、白文字盤系の革ベルトを使用する機会が多くなっている。最近のことは、こちらに書いておくことにした。

>>>年を重ねて革ベルトの時計を使う機会が増えてきた タンジェント(ノモス)とプレサージュ(セイコー)

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