1980年代の文房具を知る
梅澤庄亮(1988)『男の文房具』講談社
この本の紹介文から引用。
「データの採取、分類、整理をはじめ、記録、通信、あるいは時間管理などを協力にバックアップする文房具のいろいろを紹介し、知的生産の効率化のためにどう活用したらよいかを解説する。アイディアいっぱいの新製品から、誰もが欲しくなる世界の名品までを網羅。豊かな書斎生活を演出するための一冊。」
1980年代後半から、文房具は情報整理学や知的資産、知的生活といった文脈で語られるような本が増えていったような気がする。日本での「知的生活」という言葉の広がりは、渡部氏の『知的生活の方法』がきっかけである。
1980年代の文房具の状況がわかる本である。文庫サイズで気軽に読むことができる。今では目にできない非常に懐かしい文房具たちが登場する。文房具好きには一読する価値はあると思う。参考に、この本の目次を書いておく。興味のある方は参照されたい。
目次
- 第1部 ビジネスに活用すると威力を発揮する必携文具
- 万年筆から水性ボールペンまで、使い勝手で選んだ記録する用具としての筆記具
- 手帳、メモ帳、情報カード、原稿用紙、整理用箋など記録用具としての筆記用紙
- 小型カメラから好感度マイクまで、手間いらずの逸品メモマシン
- 新聞・雑誌などの切り抜きに威力を発揮する加工用具としてのハサミとカッター
- 切り取った紙片をとりあえず束ねたり、貼ったりするクリップ、のり、テープ類
- ステープラーからファイルまで、時間をとらずに情報を整理する用具いろいろ
- OA機のできないことをやってのける各種用具と、不用箇所を消す用具類
- 机・椅子・書棚など、オフビジネスの場での情報生産を促す三大用具
- 壁面の情報化用具から、散らかりやすい机上に秩序をもたらす用具あれこれ
- 第2部情報を生かすための用途別・文具の活用法
- 文具は情報を自分のものとする強力な片腕だ
- もっともポピュラーな文具=筆記具の基本
- チェックポイントと使い方あれこれ
- ボールペンの選び方、使い方
- 鉛筆の種類を使い方
- その基礎知識と良否の見分け方
- 筆記具の世界を多様化したマーキングペン
- 水性ボールペンの使い方
- 手帳とは別に携帯していたい小型カード
- 目的にあわせた情報用箋の使い方、選び方
- 情報を正確に記録できる取材用具
- スクラップブックの選び方と使い方
- ①資料保存のために使われる加工用具
- ②一時的に資料を束ねたり括ったりする用具のいろいろ
- 手際よく整理収納できるファイル類
- 効果的な個人向き“情報集中倉庫”の作り方
- 企画づくりや情報生産に役立つ用具さまざま
- ①鉛筆用字消し用具の選び方と使い方
- ②新しい字消し用具=修正液の扱い方と消し方
- 三大用具=机・椅子・書棚の選び方と使い方
- 男の城=書斎づくりの基本設計アイディア
- デスクトップ、デスク周りの常備品の選び方